義歯の床材料には、レジン(樹脂)や金属が用いられます。
レジンは変形しやすいため、強度を求めると厚くなってしまい異物感が強くなってしまいます。
金属は、その欠点を補うことでき、中でも当医院で使用しているチタンは、他の金属にない
優れた特徴(非常に軽く、生体親和性に優れ、アレルギーの心配なし)を持っています。
顎の形を印象材でお採りし、型に石こうを流して顎の模型を作ります。
この模型が、総義歯製作の基になります。
義歯の外形、金属部の形状などを模型上で設計し、緩衝の必要な部位 にはリリーフをほどこします。
設計を終えた石こう模型を印象用フラスコの中に入れ、寒天印象材を流し込みます。
寒天印象材が固まったら石こう模型をはずします。そこに耐火模型材を流し込み、硬化後取り出します。
こうして石こう模型と同一の、耐火模型材でできた複模型が出来上がります。
溶融したロウ(ワックス)の中に複模型を 漬け、強度を向上させます。
板状のワックス(シートワックス)や線状のワックス(ラインワックス)を用い、義歯の金属部分を形成します。
ワックスで作った部分全てが金属に置き換えられるので、大変重要な作業となります。
出来上がったら、先程より太めのラインワックスなどで、溶解された金属が流れるための通 路を設けます。
ワックスアップされた複模型を、鋳型材の なかに埋め込みます。
鋳型材をファーネスの中に入れ、徐々に 昇温させ約1000℃まで加熱し、ワックスを焼却します。
その鋳型材を鋳造機にセットし、溶解した金属を流し込みます。
鋳型が冷えたら金属を取り出します。
酸化アルミやカーボランダムの粒、ガラスビーズなどを高圧で吹き付け、金属に焼き付いた鋳型材を取り去ります。
その後鋳造体を薬液に漬け、酸化膜を除去します。
余剰部分をカットし、石こう模型に試適 し、微調整を行います。
石こう模型に適合させたあと、荒研磨、中研磨、仕上げ研磨の順で研磨していき ます。
出来上がった金属とワックスで基礎床と咬合堤からなる咬合。
咬合床を患者さんに装着していただき、咬み合わせを咬合床に記録します。
その際、顔の中心や口の大きさ、口唇の厚さなどを人工歯選択、排列の参考 にします。
そして咬み合わせの記録された咬合床を用いて、上下顎の模型を咬合器に付着します。
患者さんに適した人工歯を選択し、排列します。
咬み合わせの回復はもちろんのこと、患者さんのキャラクターも表現される部分ですので、とても 重要な作業となります。
歯茎の部分も、顔貌や発音、唇や舌の触感などを左右するので注意深く形成していきます。
咬合器上で人工歯の排列、削合、歯肉形成が終わった義歯のことを蝋(ロウ)義歯といいます。
そのロウ義歯を今一度患者さんの口腔内に適合させ、排列を調整します。
ロウ義歯のワックス部分をレジンに置き換えるため、ロウ義歯を埋没用フラスコの中に石こうで埋没します。
埋没用フラスコの中のワックスを、お湯で流し去り、義歯の陰型を作ります。
そこに、餅状にしたレジンを填入、加圧した後、加熱することにより、レジンの重合を完全遂行させます。
完全に重合されたレジンは丈夫で変形や刺 激の少ない義歯の必要条件です。
埋没用フラスコの中の石こうを壊し、義歯と石こう模型を取り出し、再び咬合器に付着します。
咬合器上で人工歯を削りながら、咬み合わせを調整した後、研磨作業を行い、義歯を完成します。
患者さんの口の中で最終的な調整が行われ義歯が装着されます。
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