陶材焼付け鋳造冠

陶材焼付け鋳造冠

審美歯科について

審美という言葉の意味は、美しいものの醜いものを見分けることです。そのためには美しいものとはどのようなものか、その本質は何かを知る必要があります。美しいと感じる対象も、非常に多くの種類があり、自然界の中で存在しているものもあれば、人口的に作られたものもあります。

 

または音楽などの視覚ではなく、聴覚で感じるものもあるでしょう。他にも健康美・様式美・機能美といった言葉もあり、美しさに関しては年齢・性別・社会環境・価値観・慣習・文化といった様々なことが影響していると言えます。

 

歯科における審美とは、美しい口元・整った歯並び・自然な白色の歯とともに健康な歯周組織によって創りだされます。これにより、健康で自信に満ち溢れた表情を創ることができ、社会生活をよりよく営むこともできるのではないでしょうか。

 

表情とは、その時々の表情を表すものであり、喜怒哀楽という熟語が存在するほどです。これらの基本的感情と表情には密接な関係があり、顔の中でも目元と口元は、感情表現に大きく影響します。

 

このように考えていくと、口の形や大きさなどは、目や鼻と同様に個人の特徴を表すものであり、感情表現を通してコミュニケーションの重要な役割を果たしているといえるでしょう。

 

歯と顎の大きさの不調和・虫歯・歯周病や外傷などによって、口腔環境が健全な状態から外れ、機能や審美性が障害されたらどのようになるでしょうか。

 

これらの疾病により表情に影響を与え、コミュニケーション不良となることで生活の質が低下する恐れもあります。このようなことから、歯科医療における審美とは、人が社会生活を送っていくうえで非常に大きな意味を持っています。

 

歯科医療の目的は、失われた機能の形態を回復することに併せ、審美性を獲得するものなのです。口腔の審美性は、あらゆる歯科医療の到達目標であり、審美性を手に入れることによって健康な生活を送り、生活の質を向上させることに繋がるのです。

 

 

 

 

 

 

 

【陶材焼付け鋳造冠について】

歯の歯冠修復(前歯?臼歯)は、もちろんのことインプラントの上部構造にいたるまで歯科材料の中で最も審美的に優れた陶材を金属に焼き付けることにより色調の再現や組織親和性、耐摩耗性をもつ冠(かぶせもの)を作製しております。また金属は、腐食が少なくアレルギーの心配もないチタンを用いることにより、さらに生体安全性に優れた修復物の作製を目指しています。1,印象採得。トレーに印象材を盛り付けて、口腔内に挿入し、口腔内の形態を型取る操作。印象の精度が直接修復物の精度に関係するため、きわめて重要なステップです。2,石膏の注入。バイブレーターにかけ、注入前によく脱泡して、印象の一方向から少量ずつ注入します。3,作業模型製作。歯型と歯列模型を分離することが可能な模型です。技工操作を行うに当たり、製作が容易になります。4,咬合器装着。歯列模型が歯列の形態を正確に再現するのに対して、咬合器は、上下顎の位置関係や下顎運動の軌跡を再現します。5,歯列の修正(トリミング)。歯形の余剰な石膏を除去して、歯型の辺縁形態を明確にします。6,鑞型形成(ワックスアップ)。1,歯冠回復。歯形や隣在歯、対合歯に、ワックス分離剤を塗布後、ロウで歯冠の形態を回復する。  咬合面の形態を完成させるとともに、豊隆や、対合歯との接触状態などを調整、確認します。2,蝋型のカットバック歯冠をロウで回復した後、陶材部の厚みを蝋型上でカットしていきます。切縁では、1.5?2.0mmです。唇側では陶材の厚みを削り取ります。唇側に残るワックスの厚みは 最低0.3mm必要です。7,埋没。完成した蝋型(ワックスパターン)を金属に置き換えるため、蝋型を埋没材と呼ばれる材料中に埋め込んでワックスを焼却します。蝋型の形態をした鋳型を作る鋳造の方法をロストワックス法といいます。蝋型にスプルーという、鋳造する金属が通過する湯道をつけ、円錐台(クルーシブルフォーマー)に植立し、練和した少量の埋没材を筆で塗布します。鋳造リングを組み合わせ、よく脱泡した埋没材を鋳造リング中に流し込みます。陶材焼付鋳造冠に用いられる金属は、高い融解温度を持っていますので、高温度鋳造法が用いられ、埋没材は高温に耐えられるリン酸塩系埋没材が用いられます。8,鋳造。埋没された蝋型を焼却し、その空洞に金属を融解して流し込む操作を鋳造といいます。蝋型を約800?830℃の加熱炉で加熱し、ワックスを焼却します。鋳造機を使い、溶解した金属を、圧力をかけて、そのリングに流し込みます。チタンの鋳造には加熱源として、高温が必要となるので、 アルゴンアークを使用し、専用のチタン鋳造機にて行いま す。9,メタルフレーム(裏装金属部)の形態修正。鋳造が終わった鋳造体はサンドブラスト処理や、超音波の洗浄器などが用いられ、付着した埋没材を除去するため、ポイントなどで鋳造体の形態を修正します。陶材の築盛と焼成。1,ディギャッシング(ガス抜き、前加熱)。陶材焼付け用電気炉(加熱炉)で金属の融解温度から、わずかに低い温度の約700度付近から980度大気中で焼成し、鋳造ひずみや鋳造時に埋没したガスを解放し、同時に金属表面 に酸化膜を形成させて、陶材との化学的結合を強固にします。2,オペーク陶材の築盛と焼成。オペーク陶材には、不透明な陶材で裏装金属部の金属職が陶材を透過するのを遮断することと、色調の下地を作り金属と直接結合させる役割があります。厚みは0.2mm程度で均一の層状に築盛する。その後十分に乾燥させ、約950℃の真空状態中で焼成します。3,デンティン陶材の表面を蒸留水で湿らせ、この上に泥状にしたデンティン陶材を築盛します。歯冠の形態を回復した後、天然歯の象牙質、エナメル質の層状構造を再現するためエナメル質部分をカットします。4,エナメル陶材の築盛。デンティン陶材の上に、さらにエナメル陶材を築盛し歯冠の回復を行います。この時焼成による収縮を見越し、(約20%大きく築盛すします。エナメル質の形態は、患者により、個人差があるため、デンティン陶材の築盛を変えることにより)エナメル陶材の量 や、厚さを患者に合わせて変化させます。5,陶材の乾燥と焼成加熱炉口で築盛した陶材を十分乾燥させ、その後真空中で、約920℃で焼成します。11,形態修正。焼成が終了したら、この段階でポイントを使い、形態修正を行います。蝋型形成時と同様に調整し、最終的な形態に整えます。彩色(ステイニング)。天然歯には、陶材単体では再現できない部分的あるいは線状の色の濃淡があるため、この部分にはステインと呼ばれる彩 色用陶材を表面的に着色することもあります。13,グレージング(豊色焼き)。形態の修正および接触点や咬合関係のチェックが終了したら、大気焼成を90℃で行い、艶焼きをします。グレーシングを行うことで、豊色が出るだけでなく、歯面が滑沢になる為に口腔内で 歯垢や歯石がたまりにくくなります。14,裏装金属部(メタルフレーム)の研摩。いよいよ最終仕上げの段階に入ります。強度を増すため、内側の一部分に残されたメタルフレームをチタン専用研磨剤を用いて、仕上げ研磨していきます。15,完成。模型上に出来上がったクラウンをもどし、最終確認にて完成となります。さらに口腔内での試適・調整後に合着となります。